0^0は 0 でも 1 でもない,定義自体ができない.
0^0=1 のまちがった根拠例
「2^0=1, 1^0=1 だから 0^0=1」
0^0=0 のまちがった根拠例
「0^2=0, 0^1=0 だから 0^0=0」
「1乗,2乗,3乗,…」はすべての数に対して定義されている.つまり累乗は単なる「掛け合わせる個数」を表している.
したがって,数であればなんでも掛け算はできるので,a をかけ続けることで
a^1 → a^2 → a^3 → …
という具合に,累乗を作ることが出来る.
したがって 0^1=0, 0^2=0, … は正しい.
だからといって,0^0 も … というわけにはいかないのだ.
なぜなら,0は個数をあらわさない.数が個数を表すとき,0は「ない」という意味を持つ.無いものはかけられない.
したがって,0乗は別の定義をして拡張をする.
0や負の数の指数は,累乗の指数法則を負の数にも拡張したもの.
指数法則 a^m×a^n=a^(m+n)
が負の指数で成り立つには m=5, n=-3 なら
a^5×a^(-3)=a^2
になってほしい.つまり負の整数の指数を a^(-3)=1/a^3 と決めると都合よい.
つまり a^0 を a≠0 のとき a^1/a^1 と定義するわけである.
割り算が出てくる以上,負の指数は「0以外の数a」にしか適用できない.(0で割る計算は定義できないから)
「0^0=0^(1+(-1))=0^1×0^(-1)=0÷0 となり0^0 は不定」
と書いてある本もあるようだが,それも間違い.
そもそも指数法則
a^(m+n)=a^m×a^n
が a=0 について適用できるのは,m,n が1以上の整数(自然数,つまり個数)のときに限る.
0^(1+(-1))=0^1×0^(-1)
とか
0^1×0^(-1)=0÷0
という変形自体,定義されていないし,定義することは不可能.
さて,これら定義できない原因は,0÷0 定義できないから.
>0で割る計算,0除算,割り算の意味
>0で割れない理論的な理由
もうひとつ,間違った根拠
$\lim_{x\to0}x^x=1$
この極限は正しい.しかし,極限でx→0と書くときの前提は x≠0であって,x=0 のときを示す 0^0 の根拠とはいえない.
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