2004年11月11日木曜日

1は素数ではない.

素数の定義
「1とその数以外にや約数を持ない(つまり割り切れない)1より大きな自然数のことである。」

1は素数ではない.
1ほど基本的な数はないから,べつに「素」数の仲間にしてもよさそうだが・・・と思うのが人情.

素数が 2以上である理由は,もちろんある.
べつにたいした理由ではない.1 を素数に入れると面倒だから.

自然数を素数の積に表す素因数分解,というものがある.

12=2×2×3
素因数分解は「一通りである」というのが大きな性質の一つ.
つまり素数の積にしたとき,
「一通りにしか表せないよ.」
「12=2×2×3 以外にないよ.」
ということ.

1を素数に入れてしまうと,12の素因数分解(素数の積の表現)は
12=1×2×2×3
とか
12=1×1×1×1×1×1×2×2×3
とか
12=1×1×1×1×1×1×1×1×1×2×2×3
も素因数分解になってしまって,一通りではなくなる.
もちろん「1の積を除いて一通り」ではある.

つまり 1 を素数に入れてしまうと,「1の積を除いて」と,毎度冗長な言い訳になってしまう.
はじめから1を素数からはずすことによって,言い訳がひとつ減る.
他にも約数とか,倍数とか素数がらみの説明で, 1 が素数だと言い訳が増えそうだ.

1を素数に入れない理由は,そう,
「入れると面倒だから」
に尽きる.

2005年6月10日追記>1は素数ではない(その2)

6 件のコメント:

  1. すみぴょん2009年4月17日 22:56

    なるほど。。 そう言われれば「なるほど」と思いますねぇ 
    でも・・考えたこともなかったですわ^^;

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  2. ごくたまに疑問に思う人はいる.
    でも理由を知っても問題が解けるわけじゃないから,無関心が普通.

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  3. すみぴょん2009年4月17日 22:56

    よかった! ワタシ普通なんだ^^

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  4. 今更返信してもしたかないのですが…

    そもそも素数の定義が、「1」と「その数自体」しか約数を持たない数となっています。
    言い換えれば、約数が2つしかない数。→約数は2つないといけないのです。
    このように考えると「1」が素数に入らないことも納得できますよね^^

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  5. なぜ,
    「1とその数以外に約数を持ない」
    という定義にしたのかということです.それは1を素数から除外するためだったのですね.

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