2004年9月11日土曜日

存在とは

4次元とか5次元の話が出ると「存在するの?」
虚数の話をすると「存在するの?」
いろいろな無限を説明すると「存在するの?」
負の数を説明すると「存在するの?」
・・・・
そういう人に,逆に訊きたい.
『3は存在するの?』
こうこたえるかな?
「りんごが3個あるとか,定規の目盛り3cmとか,長嶋の背番号とか,存在するでしょう.」
『じゃぁ10次元も,虚数も,負の数も存在するね.』
「想像できない」
・・・・なんだ.自分で想像できないだけで数学的に存在しないわけじゃないのか

『りんごが3個あるとか,定規の目盛り3cmとか,背番号は存在するけど,「3」はどこにある?』

実は「3」とは「言語」である.彫刻で「3」を彫ってもそれを「3」と認識するのは,言語の「3」である.
言語を持たない人間以外の動物は
「りんごと,車と,目盛りと,背番号がみんな共通に3だ」
という発想にならない.言語を持たない動物にとっては,「数自体が存在しない」のである.

「りんごと,車と,目盛りと,背番号」に共通なものがあると思える人間の言語能力はやはりすごい.


数学とは数学的な(合理的な)言語を扱う学問.
目に見えるものを対象にする学問とは大きく異なる.
つまり数学的に「存在する」とは「合理的に言語として存在すること」といえる.

10次元だって,負の数だって,虚数だって,無限の種類だって合理的な言語だという理由で,数学的には「存在する」
それを当てはめることの出来る,物理的な実体があるかどうかは別問題.
数学は完全に人間の精神世界の中にしか存在しないといえる.
そういう意味で,とても「文系的」.

負の数や虚数は工学関係で普通に使う.n次元は理工学全般や経済学で使われる(多変量解析).
無限の種類は・・・ちょっと思いつかない.でもこれも合理的に言語化されているので,数学的には存在している.

2 件のコメント:

  1. 深く考えるのは、苦手なんですが(^^ゞ  この広い宇宙 人間が考えたり、思いついたり
    することは、起こり得ることだし、存在もあり得るって思います^^
    そう思うと、すごく楽しくなる(=^▽^=)

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  2. 「存在するの?」ってきくのは,単に理解の範疇を超えているだけ.
    精神は自由なのに,自ら進んで不自由にしている人は多い・・・

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