2Bの授業に早めに行くと,数人の生徒がモールス符号表を持っていた.
「おぉ.モールス符号.どうするの?」
「覚えようかと・・・授業中に机たたいて交信とか」
「机たたく?O と EEE をどう区別すんの?」
「?」
O --- と EEE ・ ・ ・ を黒板に書いて,机をたたくとどちらも
コッコッコッ
で,大昔の郵便局で使われたサウンダーの話をする.
「つまり,符号の始まりと終わりで,カタカタ音を出せばいい.」
ボールペンを机の上でシーソー状態にし,
「O は」 カッタカッタカッタ
「EEE は」 カタッカタッカタ
と音を出してみる.
「僕のコールサインは」
カタカッタカッタカッタ, カッタカッタカタ, カタカッタカッタカッタカッタ, カッタカタカタカタ, カッタカッタカタ, カッタ
などと打って見せると,
「すげー」
「打てるけど,俺はピーピー音が出ないと,わからんよ.昔の人はすごいね.」
でも,モールス符号はもうプロの世界では軍隊くらいでしか使われていない.覚えてもそれで食えるわけではない.
「覚えても何の役に立たんよ.」
というと,
「いや,教養の一つとして・・・」
などと,僕らが普段言っているような,うれしいことを言う.それじゃアマチュア無線の世界に入るしかないでしょう.
「子供でも取れる免許だよ」
と自分の免許を見せる.
「かしこそうな小学生だろうw.最年少記録はおそらく,4級が3歳,1級が小1.」
とりあえず,今度,RIG を持ってきて,実演してやるかな.
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