2012年12月19日水曜日

定電流源

先日の飲み会で電気設備の仕事している友人が,「空港の灯火は定電流.ショートしても安全」なんて話をしていた.

以前,質問サイトで定電流源のことが出ていた.
質問内容は「開放すると危険なのはなぜ」というもの.
普通は開放が安全でショートが危険だけど,定電流源は逆になる.

答えは簡単で,「定電流」を流そうとする機械なら,開放したら一定に電流を流そうとして電圧が無限大になるからである.

答えは簡単だけど,それを見た時に思ったのが,
「では,いったい何に使うのだろう?」
だった.
それが,先日の飲み会で解決.

友人によれば,
「長い距離で明るさを一定にするため.」
「回路は全部直列につながっていて,電球が切れたら,そこでショートする構造になっている」
なるほど.

普通の電源(定電圧)に電球をつなぐときは並列につなぐが,数キロの滑走路では電源から遠いほど電圧降下して暗くなってしまう.
ところが1本線に100個の電球を直列に繋げば,どの電球にも同じ電流が流れて同じ明るさになるというわけだ.

1個10ボルト10アンペアなら,10個で100ボルト,100個で1000ボルトをかけて,一定の10アンペアを流し続ける.
ショートしても,ショートした銅線の抵抗値が 0.001Ω なら 10アンペアを流すための電圧の 0.01 ボルトに下がるだけでなので安全.

ネットで調べたら,電球直結ではなく,定電流を流すのは直列につないだ変圧器で,その2次側に電球をつないでいるようである.これなら電球が切れても,負荷がなくなるだけである.

我々が普段使う電池とかコンセントは電圧が一定になるようになっている.
その場合,危険なのはショート.
無限に電流が流れようとして,保護回路が働く.

逆に,定電流源の場合危険なのが開放.一定電流を流そうとして電圧が無限大になろうとして,多分保護回路が働く.

いろんな工夫があるのだねぇ.

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