2005年10月24日月曜日

電流計

24年前に乗っていた1972年製TE27カローラレビンには電流計が標準装備でついていた。
英語ではアンメータというらしい。単位がアンペアだから?

現代の車にはついていないし、不要である。ついていたとしても、普通は見方がわからない。

電圧計ならバッテリの電圧なので誰にでも意味がわかりやすい。電圧が上がらなければバッテリの寿命かオルタネータ(発電機)の故障とわかる。しかし、電流計はかなりマニアックなメーターである。
知識がなければ、どんな状態が正常なのか、異常なのかわからない。

アンメータはゼロが中心で、目盛りはプラスとマイナス両方に振れる。バッテリ端子の電流を計っていて、プラスなら充電中、マイナスなら放電中を意味する。それだけのメータなのだが、見方がわかれば電装系の健康状態がつぶさにわかる便利なメーターである。

で、正常値は「ゼロ」で、ずっとマイナスやプラスに振れているときは異常である。

実際はモーター始動時、当然の事ながら、激しく放電するで、激しくマイナスに振れる。
モーター始動すればすぐに充電状態になり、わずかにプラスに振れる。その後数分で充電が完了してゼロに戻るのが正常。

正常であっても、ヘッドライト、フォグランプ、ワイパー、デフロスタ、カーステレオをつけ,ブレーキランプをつけてモーターがアイドリングだと、マイナスに振れた。消費量を発電機でまかないきれずに、バッテリからの放電が発電量を上回っているのだ。それでも電圧はさほど下がらない。
この状態が長く続くと、バッテリが上がる。

現代の車も、夜、雨の高速道路での渋滞など、同様な状況では放電が上回り、バッテリ上がりを起こす車もあるようだ。
電流計がついていて、その見方を知っていればそれを予測できるのだ。
雨の高速道路の渋滞ではヘッドライトを消し、ワイパーを間欠にして停車中はサイドブレーキを引いてブレーキランプをつけないようにしなければ、現代の車でも心配である。

逆にプラスに振れたままゼロに戻らなければ、充電が止まらないことを示す。
原因はバッテリの寿命やレギュレータ・オルタネータの異常が考えられる。

つまり、バッテリが寿命になると充電しても電圧が上がず、充電状態が止まらないし、充電電圧を調整するレギュレータが異常でも充電が止まらない。オルタネータが異常でもそうなる。

TE27でバッテリの上がった車にブースターケーブルをつないでモーターをかけた事があったが、10分ぐらいゼロに戻らなかった。やはりバッテリの上がった車のモーターをかけるのは負担になるという事が、電流計からわかる。

見方を知っていれば、電圧計よりも詳しく電装系の状態を知ることができるメータなのだが、現代の車に不要なのは電装系の故障が少ない上に、つけても見方を知らぬ人間ばかりで意味がないメータだからである。

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