2021年6月18日金曜日

ラングレー類題解決


この問題


を普通に解いて、補助線の交点が一致せずに破綻。



こうなるといいのにな。


ということで、真ん中の正三角形から図を作ってみる。

Pを中心とし、半径は正三角形の1辺とする円を考える。
円周上に点Sをとると、弧QRに対する円周角∠QSR は中心角∠QPR=60° の半分だから ∠QSR=30°
半径なので、PQ=PR=PS

つづいて、Rを中心とし、半径は正三角形の1辺とする円と、直線SR(辺SRの延長)との交点を T とする。
弧PQに対する円周角∠PTQ は中心角∠PRQ=60°の半分だから ∠PTQ=30°。
半径だから、RP=RQ=RT



つまり、

2つの30°は、正三角形の60°を中心角とした円周角に由来するから、角度30°は固定である。
他の角は a の大きさから次のように一意に定まる。


この形は、a の値のみで決定するかなり「堅い」図形といえる。
a=20°なら、問題の図形と合同になる。
x=(90°-20°)/2 = 35° である。

この問題の難しさは、普通に補助線を引いていく方法では求まらず、搦め手から迫るところにある。
補助線の形をべつに作り、そこから作った図が、問題の図と合同であることを示してからでなければならないのである。いやー、しびれた。

といったことを、30数年前に考えた。
最近、ラングレーの問題を解くユーチューブを見ていたら思い出したので、記事にした。

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