2005年10月7日金曜日

本日のバカ受け

推薦入試の季節.この時期の3年担任は,推薦書の作文という大変な作業に追われる.
調査書ならば文部科学省が指定した全国一律の書式なので,夏休み中に仕上げることができる.
しかし,推薦書は先方の学校の様式なので,学校ごとに千差万別.担任はそれぞれに推薦文を書かなければならない.
昔のように,推薦を希望する生徒が,クラスで数えるほどなら大した作業ではないが,最近はクラスの大半が推薦枠を使う.したがって何十枚も推薦書を書かなければならなくなる.
それも期限せまっているので,日ごろの激務の間を縫って作文をしなければならない.

試験をやらないお気楽な生徒集めのために,なんでこんなに苦労しなければならんのだ.
「推薦書に推薦文の欄を作ってはいけない」
という文科省通達でも出ないかな.
ある専門学校はすでに推薦文が印刷されていて,高校は学校名校長名と印を押すだけというところもある.
そういうところだったら,何人でも推薦してやりたい.

もうばかばかしいので,昨年の推薦文の文章のみを抜き出したサンプルを生徒に渡し,
「これを自分なりに書き換えろ」
それをもとに,推薦文を書くことにした.

期限が近づいてもなかなか持ってこない生徒がいたので,こちらで次の作文をした.
『本人は美容師を目指している.世の中をなめているので,貴校の厳しい指導で性根をたたきなおすには,きわめて適正のある人物である.』
生徒に見せたらクラス中バカ受けしたので教室掲示.

まぁこの生徒の推薦文は他の生徒に作った,できの良い推薦文の大半を丸写しして完成.あぁなんと不毛な作業なのだろう.まじめにやればやるほど,むなしさが残る仕事である.
こんなことをやっている間に,問題を抱えた生徒のきめ細かい面談をしたいし,綿密な授業教材作りをしたいものだ.

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