2001年10月6日土曜日

参観日

今日は保護者を対象に全校で授業公開でした.私も多少公開用に作った部分はありますが,まぁいつもどおりだな.
生徒もいつもどおりよく寝ていました.

私の授業に来ていただいた保護者は5,6人くらいかな.

今,三角関数の加法定理のところをやっている.加法定理の話題といえば「三相交流」.これは,120°ずつ位相のずれた3つの波で送電する方法.電線が基本的に3の倍数なのはこれですね.

コンセントは電線2本.これは,行き帰りの電流の通路として必要なわけだが,三相の場合,1本の帰りの経路は他の2本になる.
これを三角関数の加法定理を使えば簡単な計算で,「1本の帰りの経路は他の2本」であることがわかる.
つまり sinq+sin(q+120°)+sin(q+240°) = 0 となることからわかる.

さらに,倍角公式から半角公式が導かれるが,半角の三角関数を求めるには平方根の計算になる.
そして,3倍角の公式から1/3倍角の三角関数を求めるのには3次方程式を解かなければならない.
このことは「コンパスと定規を使って一般に角の三等分はできない」という根拠になる.角の三等分は頭が悪くてできないのではなくて,「できないことが証明されている」という事実なのである.

コンパスと定規でできる計算の作図は,加減乗除と平方根だけであることが証明されている.
半角,つまり角の2等分は,半角公式から平方根の計算なので,コンパスと定規による作図は可能.
それに対し,角の三等分は,3倍角の公式の逆算を考えると,3次方程式を解くことになり,3乗根がでてくる.これが作図できないから,角の3等分はできないということになるのである.

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