1÷3 = 0.333・・・
1÷9 = 0.999・・・
というもの.
1÷7 = 0.142857 142857 ・・・
といった,なかなか豪華なものもある.
10進法では 10=2×5 より,2や5の累乗の積だけでで割ると割り切れる.他の素数が混ざると,割られる数(分子)にその素数の倍数が含まれなければ割り切れずに無限小数になる.無限小数といっても,同じ数字を繰り返す循環小数である.
整数の比は,割り切れなければ必ず循環小数になる.
というのも,ある整数で割ったときの余りは,その整数より1だけ小さいはずだからである.
たとえば,13で割ると,余りの種類は,
0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12
だけ.余り0は割り切れたということだから,割り切れなければ,12桁以内に同じ余りが出現し,その先は循環する.
実際,1÷13 では,
10-0×13=10
100-7×13=9
90-6×13=12
120-9×13=3
30-2×13=4
40-3×13=1
10-0×13=10
と,最初と同じ余りになるから,1÷13 の循環節は12桁まで到達することなく,6桁である.
循環の長さと,割る数にはどんな関係があるかという疑問も出る.
これは,無限小数を分数(整数比)に直す方法からわかる.
たとえば,
0.1234 1234 1234 ・・・ = 1234/9999
である.分子に循環節,分母に循環の長さの9を並べるというものである.この理由は数学IIIの等比級数の極限で説明がつく.
分母の 9 の数を増やせば,いくらでも長い循環を作ることが可能である.
7や13で割ったときの循環の長さが 6 なのは,
999999 = 3×7×11×13×37
だからである.ほかの 11や37はもっと短い循環節に対応している.
1桁の循環になるのは
9=3×3
より 3,9で割ったとき.
2桁の循環になるのは
99=3×3×11
より 11 で割ったとき.
でも,11×11 = 121 でわると
1÷121 = 0.0082644628099173553719
0082644628099173553719
・・・
より22桁もの循環になる.それは 11×11 = 121 が因数に現れるのは,
9999999999999999999999
だからである.
9999999999999999999999 = 3×3×11×11×23×4093×8779×21649×513239
3桁の循環になるのは
999=3×3×3×37
より37で割ったとき.
4桁の循環になるのは
9999=3×3×11×101
より101で割ったとき.
と,このように,循環小数にはいろいろと突っ込みどころが多い.
ほかにも,
1÷素数p
の循環節の長さが p-1 で p-1 が10の倍数なら,循環節の中に 0から9までの数字が同数ずつ含まれるという性質もある.
たとえば,素数61 で割った
1÷61
は,
0.
01639 34426 22950 81967 21311 47540 98360 65573 77049 18032 78688 52459
01639 34426 22950 81967 21311 47540 98360 65573 77049 18032 78688 52459
………
と,循環節が60桁で10の倍数だから,循環節の中に0から9までの数字が6個ずつある.
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