くろべえ: １アマ国試（H21.08無線工学A-16～A-20）

2009年10月18日日曜日

１アマ国試（H21.08無線工学A-16～A-20）

＞つづき

8月に受けた試験の答えなど．

この5問は，知識・記憶を問うだけの問題．

A－16　次の記述は、FM 受信機等に用いられているセラミックフィルタについて述べたものである。　　　　内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、同じ記号の　　　　内には、同じ字句が入るものとする。
(1)　セラミックフィルタは、セラミックの　　Ａ　　を利用したもので、図に示すように、セラミックに電極を貼り付けた構造をしている。この電極 a-c に特定周波数の電圧(電気信号) を加えると、　　Ａ　　によって一定周期の固有の機械的振動が発生して、セラミックが機械的に共振するので、この振動が電気信号に変換されて、もう一方の電極b-cから取り出すことができる。
(2)　セラミックの材質と形状及び寸法などを変えることによって、固有の機械的振動も変化するため、共振周波数や　　Ｂ　　を自由に設定することができ、　　Ｃ　　フィルタとして利用することができる。
A　　　　　　　　B　　　　　C
1　ゼーベック効果　　尖鋭度Q　　高域
2　ゼーベック効果　　感度　　　　帯域
3　トンネル効果　　　尖鋭度Q　　帯域
4　圧電効果　　　　　感度　　　　高域
5　圧電効果　　　　　尖鋭度Q　　帯域

ゼーベック効果は物体の温度差が電圧に直接変換される現象で、熱電効果の一種だからフィルタ回路には無関係．
トンネル効果はエサキダイオード，フラッシュメモリなど電子デバイスの原理なので，フィルタ回路ではない．
一定周期の固有の機械的振動が発生するのは，圧電効果による．
感度は増幅器に使われる言葉だから，フィルタには無関係．共振周波数を使うので，帯域フィルタである．
答え　５

A－17 次の記述は、鉛蓄電池について述べたものである。　　　　　内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。
(1)　充電と放電を繰り返して行うことができる　　Ａ　　であり、規定の状態に充電された鉛蓄電池の一個当たりの公称電圧は、　　Ｂ　　である。
(2)　放電終止電圧が定められており、それ以上放電すると鉛蓄電池が劣化する。この放電終止電圧は、　　Ｃ　　程度である。

Ａ　　　　　Ｂ　　　　　Ｃ
１　一次電池　　1.8〔Ｖ〕　　1.2〔Ｖ〕
２　一次電池　　2.0〔Ｖ〕　　1.8〔Ｖ〕
３　二次電池　　1.8〔Ｖ〕　　1.2〔Ｖ〕
４　二次電池　　2.0〔Ｖ〕　　1.2〔Ｖ〕
５　二次電池　　2.0〔Ｖ〕　　1.8〔Ｖ〕

答え　５

A－18　次の記述は、リチウムイオン蓄電池について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。
1　ニッケルカドミウム蓄電池に比べ自己放電量が小さい。　
2　ニッケルカドミウム蓄電池と異なり、メモリー効果がないので継ぎ足し充電が可能である。
3　セル1 個の公称電圧は2.0〔V〕より低い。
4　小型軽量・高エネルギー密度であるため、移動機器用の電源として広く用いられている。
5　ニッケルカドミウム蓄電池に比べ、放電特性は、放電の初期から末期まで、比較的なだらかな下降曲線を描く。

最近利用が増えてきたリチウムイオン電池．公称電圧は3.7〔V〕
答え　３

A－19　次の記述は、1/4 波長垂直接地アンテナについて述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

１　定在波アンテナの一種である。
２　水平面の指向性は全方向性(無指向性) である。
３　アンテナの電流分布は先端で最小である。
４　放射抵抗は約73〔Ω〕である。
５　電気影像の理により半波長ダイポールアンテナと同じような動作原理である。

放射抵抗は約36〔Ω〕．
73〔Ω〕なのは1/2波長ダイポールの中央給電．
答え　４

A－20　次の記述は、給電線における定在波及び定在波比について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。
１　定在波は、給電線上に入射波と反射波が合成されて生ずる。
２　反射波がないときの電圧定在波比(VSWR) は０である。
３　電圧定在波比(VSWR) は、電圧定在波の波腹(最大振幅の点) と波節(最小振幅の点) における電圧振幅の比で示される。
４　特性インピーダンスが50〔Ω〕の給電線に入力インピーダンスが75〔Ω〕のアンテナを接続すると、電圧定在波比(VSWR) は1.5となる。
５　定在波比は、給電線とアンテナのインピーダンス整合の度合を表す。

反射波がないときの電圧定在波比(VSWR) は１である。
答え　２

＞つづく

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