2005年1月17日月曜日

不公平…

センター試験に出題された文章が,教科書に使われていたものだった.
「この教科書を使っている受験生に有利だったかも.」
と問題になっている.


自分は「べつにいいじゃん」という気持ちが少しある.
公平なのはチャンスであって,結果が不公平なのは世の常.普通のことだと思う.
今回のセンター試験,だれでも受けるチャンスがあったので,公平な試験だったと思う.
「教科書に使われていたということは,その教科書を使っていない受験生は問題に触れるチャンスがなかった.」
といえば,チャンスが公平でなかったようにも思えるが.

自分は,この問題は試験の公平性ではなく,教科書制度そのものに問題があると考えている.
たしかに,今の教科書制度ではセンター試験に特定の教科書の文章が採用されることは問題だと思うが,改善すべきはセンター試験ではなく,現行の教科書検定制度の廃止である.

教科書に使われていなくても,自分は「抽象絵画への招待」を読んだことがある.
教材は教科書だけではない.自分のようにたまたま「読んだことがある」者もいるだろうし,「問題集で扱われていた.」という者もいるだろう.
それで受験した場合は「運が良かった」だけ.
もちろん,出題が教科書に使われていた場合は「運が良かった」では済まされないだろうが,本来,どこにでも転がっている教材に対して,「教科書に使われていた教材か否か」で運の良し悪しが,「不公平感」に変わるのが,「教科書制度の弊害」と思うのだ.

教科書検定制度は不要だ.そういう意味で,今回の問題は「まぁべつにいいじゃん」という気持ちが心の隅にある.

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