2005年2月2日水曜日

次元

1次元は直線,2次元は平面(縦横),3次元は立体(縦横高さ),4次元は?
縦横高さにこだわれば4次元目は「時間だよ」とか「4時限目は体育だよ」とかいろんな議論はある.

数学の世界ではなんでもいい.変数を4つならべれば4次元であり,100個並べれば100次元である.
理系の大学1年生で習う線型代数学のベクトルや行列は一般に n次元で扱うし,微積分も1年後期か2年くらいではn次元空間である.
量子論(かな?)に使う Hilbert 空間は無限次元である.


n次元とは別に,縦横高さ・・・ではなく,
(バスト,ウェスト,ヒップ,身長,体重)
でもいいし,
(風速,気圧,湿度,温度,降水量,日照量,風水)
でもいい.
それらを解析するための n 次元の微積分である.


幾何学的には原点が中心,半径 r の
円の方程式 $x^2+y^2=r^2$
球の方程式 $x^2+y^2+z^2=r^2$
4次元球の方程式 $x^2+y^2+z^2+w^2=r^2$
5次元球の方程式 $x^2+y^2+z^2+w^2+v^2=r^2$
6次元球の方程式 $x^2+y^2+z^2+w^2+v^2+u^2=r^2$
n次元球の方程式 $x_1^2+x_2^2+x_3^2+\cdots+x_n^2=r^2$
こうなったらシグマを使って,
n次元球の方程式 $\sum_{k=1}^{n}x_k^2=r^2$

するってーと Hilbert 空間の球は
$\lim_{n\to\infty}\sum_{k=1}^{n}x_k^2=r^2$
・・・・・・
である.変数が増えるだけ.


さて,微分幾何学では次元による様子の違いがいろいろある.
微分同相ならいつも同相だが,同相なら微分同相か?という問題.
1956年 J. Milnor が7次元球面に同相だが,微分同相でない球面が有限個存在することを示した.
「exotic sphere(異種球面と訳されている)」と名づけた.
さらに,1982年のDonaldsonの結果によれば4次元では異種ユークリッド空間が無限個存在することが示される.
ポアンカレ予想も,先に5次元以上で成り立つことが1960年に示され,4次元では1981年に示された.
残りは3次元ポアンカレ予想.これにはクレイ研究所が100万ドルの賞金を出すようだ.>ポアンカレ予想 - Wikipedia

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