原付50ccのカタログを見ると49cc となっている.
ボア42.0mm,ストローク35.6mm の Ape50 のモーターの場合,
断面積は半径が 42mm÷2=2.1cm だから 2.1×2.1×3.14159265=13.8544236cm^2
よって体積(排気量)は
13.8544236×3.56=49.321748cm^3
ボア40.0mm,ストローク39.7mm の RZ50 のモーターの場合,
断面積は半径が 2cm だから 2×2×3.14159265×3.97=49.8884913cm^3
いずれも小数を切り捨てて 49cc をカタログに記載している.
シリンダーは円形だから 3.14159265 を使う以上ジャスト 50cc にすることはできない.
ボア40.0mmのRZ50のストローク39.7mmを0.0887357729738mm長くして,39.7887357729738mm にすれば,排気量は 49.999999999957346842cc となるが,やはり小数切捨てなので,カタログの排気量は「49cc」としか表示されない.
小数を切り捨てる以上,円筒形のシリンダーではカタログ上「50cc」はありえない.
カタログ表示が50ccとなるのは 50.014155cc のように「50ccを超えるモーター」となるので,原付ではなくなってしまう.
法律では 50cc をわずかでも超えると原付ではなくなるのだ.
たとえば,RZ50のストロークを0.1mm伸ばして39.8mm とすると,そこから計算される排気量は50.01415504514951ccとなり,小数切捨てでカタログ表示は50ccとなるが,実際は50ccを超えている,普通二輪免許の必要な「原付二種」になる.
つまり,原付のカタログ排気量が,49cc横並びなのは,円周率が無限小数で,そこから計算される排気量が無限小数になり,それを切り捨てるからである.
どうしても排気量を50ccジャストにこだわるなら,円筒形シリンダーをやめればいい.
つまり直方体.
断面が 25mm×50mm の長方形にして,ストロークを 40mm にすれば,カタログ上切り捨てることなくジャスト50ccのモーターができると思う.
まぁ耐久性その他,ぜんぜんダメモーターだろうが.
多気筒モーターの場合,同じサイズのシリンダーを並べる.
CB400SF はボア55mm,ストローク 42mm のシリンダーが 4つ.
3.14159265358979×(5.5/2)^2×4.2×4=399.139346638583312cc
を切り捨ててカタログは 399ccとなっている.
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