世帯収入と,子供の学力との相関も,無作為抽出で調べるようだ.
高校現場にいると,相関がありそうな印象はある.
教育困難校では,学校納入金を延滞したり,修学旅行に行けなかったりということがあるけれど,進学校ではほとんどそういうことを聞かない.
こう書くと,「底辺の学校でも,親が裕福な子がいるよ」,「進学校にも延滞する子がいるよ」と反応する人がいる.
ちゃんと文を読みましょ.
「たりということがある」「ほとんどそういうことを」ってのは,「全員じゃないよ」って言っているんですよ.
昔いた進学校で,授業料の減免を受け,私立大には行かせられないという親がいて,その通り国立大に行った子がいて,親孝行だなと思った経験がある.進学校でも大変な家庭の子が皆無ではないことくらいは承知である.
そもそも冒頭に「印象」と書いているとおり,きちんと統計的に調べたことではない事をハッキリ述べている.
そうした我々の「印象」を,単なる先入観からくる「印象」なのか,統計的に意味がるのか,意味があるとしたらどれくらいの有意水準で意味があるのか,をはっきりさせようという今回の調査である.
つまり,「大変な世帯」の子でも進学校に来るような子は,問題を起こさないから家庭事情が表面化しない.
すると我々が勝手に「そういう世帯が少ない」という印象を持つ可能性がある.
自分の「印象」が,数値で裏付けられ「なるほどやっぱり」なのか,我々の先入観が,血液型性格判定みたいな無意味なことで,「勝手な印象を反省しなければならないこと」だったのか.興味のあるところである.
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