2007年4月22日日曜日

正四面体の体積

本日の計算.数学I

1辺の長さ1の四面体の体積.
体積は 底面積×高さ÷3 で底面は正三角形なので,すぐに求まる.
面倒なのが高さ.

底面の正三角形BCD の辺BCの中点Mをとれば,DMは正三角形の高さとなり,
$\mathrm{DM}=\frac{\sqrt{3}}{2}$
底面積は
$\frac{1}{2}\mathrm{BC}\cdot\mathrm{DM}=\frac{1}{2}\cdot 1 \cdot\frac{\sqrt{3}}{2}=\frac{\sqrt{3}}{4}$
さて,AM=DMであるから,三角形AMD の3辺の長さはわかる.
正四面体

数学Iではこの3つの長さから,先に三角形ADM の,
$\cos D=\frac{\rm{DA}^2+\rm{DM}^2-\rm{AM}^2}{2\rm{DA}\cdot\rm{DM}}$
$=\frac{1^2+(\frac{\sqrt{3}}{2})^2-(\frac{\sqrt{3}}{2})^2}{2\cdot 1 \cdot\frac{\sqrt{3}}{2}}=\frac{1}{\sqrt{3}}$
を求めてしまう.(余弦定理)
そして,
$\sin D=\sqrt{1-\cos^2 D}=\sqrt{1-(\frac{1}{\sqrt{3}})^2}=\frac{\sqrt{6}}{3}$
高さ
$h=\rm{AH}=\rm{AD}\cos D=1\cdot \frac{\sqrt{6}}{3}=\frac{\sqrt{6}}{3}$
が求まり,体積,
$\frac{\sqrt{3}}{4}\cdot\frac{\sqrt{6}}{3}\cdot\frac{1}{3}=\frac{\sqrt{2}}{12}$.

余弦定理はもともと,三平方の定理の組み合わせみたいなものなので,cos などを表に出さずに高さの計算はできる.
$\rm{DH}=x$
として,
$\rm{HM}=\rm{DM}-x=\frac{\sqrt{3}}{2}-x$
あとは三平方の定理
$h^2+x^2=1^2$
$h^2+(\frac{\sqrt{3}}{2}-x)^2=(\frac{\sqrt{3}}{2})^2$
辺々引いて,$h^2$を消去
$x^2-(\frac{\sqrt{3}}{2}-x)^2=1-(\frac{\sqrt{3}}{2})^2$
$x^2-(\frac{\sqrt{3}}{2})^2+2\cdot\frac{\sqrt{3}}{2}\cdot x -x^2=1-(\frac{\sqrt{3}}{2})^2$
$x=\frac{1}{\sqrt{3}}=\rm{DH}$
よって高さは
$\rm{AH}=\sqrt{\rm{AD}^2-\rm{DH}^2}=\sqrt{1^2-(\frac{1}{\sqrt{3}})^2}=\frac{\sqrt{6}}{3}$
より体積が求まる.

さて,形の対称性を使えば,もう少し簡潔に高さが求まる.
Aから底面に垂線AHを下ろす.
正四面体
このとき,B,C,D は交換可能だから,
△AHB≡△AHC≡△AHD
である.(あるいは3つの直角三角形はAH共通、斜辺が等しいので合同)
したがって,
BH=CH=DH
よって,Hは底面の外心で,正弦定理により外接円の半径は
$\rm{DH}=\frac{BC}{2\sin60^\circ}=\frac{1}{2\cdot\frac{\sqrt{3}}{2}}=\frac{\sqrt{3}}{3}$
よって高さ
$\rm{AH}=\sqrt{1^2-(\frac{\sqrt{3}}{3})^2}=\frac{\sqrt{6}}{3}$
が求まる.


さらに,立方体の中に正四面体があることを用いると,面倒な高さを求めることなく,体積が得られる.
立方体と正四面体
各面の正方形の対角線の長さはどれも等しいので,これは正四面体をなす.

正四面体の辺の長さが1のとき,各面の正方形の対角線の長さが1といえるから,正方形の辺の長さ,つまり立方体の辺の長さは,
$\frac{1}{\sqrt{2}}$
立方体の体積は,この3乗で,
$\frac{1}{2\sqrt{2}}$
この立方体から,4つの合同な三角錐,
UVQT,PTOQ,ROQV,SOTV
を切り取ったものが正四面体となる.
Tを頂点と考えた三角錐TPOQ の高さは立方体の辺の長さで,$\frac{1}{\sqrt{2}}$
底面POQ は正方形の半分だから,
$(\frac{1}{\sqrt{2}})^2\cdot\frac{1}{2}=\frac{1}{4}$
より4つの三角錐の体積はどれも,
$\frac{1}{12\sqrt{2}}$
よって,立方体から4つの三角錐を切り取った,正四面体の体積は,
$\frac{1}{2\sqrt{2}}-4\cdot\frac{1}{12\sqrt{2}}=\frac{1}{2\sqrt{2}}-\frac{1}{3\sqrt{2}}=\frac{1}{6\sqrt{2}}=\frac{\sqrt{2}}{12}$

ついでに,元の立方体の体積は $\frac{1}{2\sqrt{2}}=\frac{\sqrt{2}}{4}$なので,立方体の中の正四面体は,元の立方体の体積の 1/3 である.

錐の体積が,
底面積×高さ÷3
となるのは,積分の考え方が必要となる.(無限に分割したものの極限)
つまり,有限回の図形の組み換えで直方体と合同にできない.>多面体分割のデーンの定理

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