2000年7月3日月曜日

馬車馬システムの始まり

今日から一斉テスト(世間一般では期末テスト)がはじまった.1年生にとっては初めての定期テストで,「おれは集団の中でどの位置をしめるか」がわかってしまう最初の機会だ.
いま,学校では順位を教えなくなったり,定期テストの回数を減らしたり等,「成績を気にせず勉強に励める環境」というものに移行しつつあるが,そんなものは幻想だと思う.
も ともと成績をつけるというシステム自体が「成績を気にさせる環境」だから「気にするな」といっても気になるものだし,だいたい学力というものは競争の中で つくものなのだ.競争せずに学力をつけられる人ははじめから学校というシステムを否定して,学校には来ないし,それでも社会で活躍している人はたくさんい る.
そう,もともと学校はテストによって馬車馬のごとく勉強を強制させる社会システムなのだから,学業成績の順位は公開すべきだと思うしそれが本来のありかただ.
た だし,その上で必要な考え方は「学業順位は人物の順位ではない」ということを徹底させるべきだろう.学業成績というものは一人の人間のごくごく小さい部分 の評価に過ぎない.だからこれで1番になろうが,最下位になろうが人物の評価ではない以上,大差ないといえる.逆に1番だからと優越感に浸ったり,最下位 だからと劣等感に苛まれるようでは「成績=人物」主義に毒されている.
そう,世の中かなり「成績が人物をあらわしていない」ということがわかってきたにもかかわらず,成績を公開することに躊躇するのはおかしなことだ.
公開されたテストでつけられた成績などはプライバシーなんかじゃない.ごくちっぽけな,たとえばファミコンが得意とか,鉄棒が苦手だというのと大差ないと思うのだが.

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