島原鉄道
今の電車の単純なブレーキ操作と違って楽しい。
最近の電車は,レバーの位置とブレーキの強さが一致しているので操作が単純といえる。
自動空気ブレーキはハンドルの位置がブレーキの強さではないのである。
東武線は8000系がこのタイプ。
左側の圧力計の,赤が元空気ダメの圧力,黒はツリアイ空気ダメ。
右側の圧力計は,黒い針はブレーキ管の圧力,赤がブレーキシリンダーの圧力。>解説サイト
ブレーキハンドルを取り付けて。
右側の黒い針,ブレーキ管は490キロパスカルのときは,赤い針,ブレーキシリンダーがゼロで,ブレーキがかかっていない。
駅到着前は細かいブレーキ操作が見られる。
力行中は,ブレーキハンドルを,ユルメ の位置で,ブレーキ管(黒)を最大の490キロパスカルに上げ,ブレーキシリンダー(赤)をゼロに。
ブレーキ管(黒)を下げると,ブレーキシリンダー(赤)が上がってブレーキがかかるしくみ。
「ブレーキ管の圧力が抜けるとブレーキがかかる」のは,ブレーキ管が破損すると,全車両にブレーキがかかる,という150年前に発明されたフェイルセーフである。
シューシューという音は,ブレーキシリンダーではなくブレーキ管の空気を抜く音である。
席を離れているときは,ブレーキ管(黒)を400キロパスカルに下げ(するとブレーキシリンダー(赤)を450キロパスカルに上がる),ブレーキハンドルを抜き取る。
駐車ブレーキみたいなもの。
子どものころは,運転手が持ち歩くブレーキハンドルがアクセルだと思っていた。
でも見ていると,左手のハンドルを回すと加速して,右手のハンドルを操作するとブレーキがかかることに気づいた。
大学の同級生が京王電鉄の運転手だったので,
「なぜ運転手はブレーキを持ち歩くの」
と訊いたら,
「止まっている電車のブレーキを解除できるのは運転手だけ」
との明快な解答。なるほど。
今の新しい電車は,モーターとブレーキが1つのレバーになっていて,その位置で加速の強さと,ブレーキの強さを操作している。
自動空気ブレーキの操作は,ハンドルの位置ではなく,ブレーキシリンダー(赤)の強さがブレーキの強さ。
ブレーキハンドルは,圧力を入れたり抜いたりする弁を操作しているから,ハンドルの位置とブレーキの強さに関係はない。
モーターの加速も,今の電車の運転を見ていると,発車時には目盛りいっぱいの位置にする。するとコンピュータ制御なのか,なめらかな加速をオートマチックに行う。
EF65などの電気機関車で,発車時にフルにノッチを入れると,おそらく大電流で安全ブレーカが作動する,(いわゆる突入電流。ブレーカがなければ架線が焼き切れる)。
停止している直流モーターは,ショートと同じだから,抵抗器を経由しなければならない。回転が上がると,逆起電力が発生し電流が減っていくから,ノッチを上げ抵抗器を減らしていくのである。
運転手は電流計を見ながら,過電流にならないよう,ノッチを1つずつマニュアルで上げる。
高校の物理の教科書に,逆起電力で電流が平衡する速度を求めさせる問題があった。
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