昨日のつづき.
整数も有理数も自然数と1対1.つまり番号が振れるので,「可付番」とか「可算」ということがある.
「並べられれば可付番で,濃度は自然数と同じである.」
昨日は偶数や有理数に番号を振ってみた.
実は無理数の一部にも番号が振れる.
たとえば整数係数の代数方程式(いわゆる○次方程式),
$4x+3=0$,$3x^2-2x+1=0$,…
も1次,2次,…の順で係数も1から順に大きくしていけば,原理的にはすべてを並べられるはずから,これらの解になる無理数も「可付番」となる.
したがって,無理数の中でも$\sqrt{2}$とか$\sqrt[3]{5}$なども並べた代数方程式の解の中にあるはずだから,自然数と1対1の番号が振れる(可付番).
だから,昨日の記事で,
「自然数の濃度=有理数の濃度<実数の濃度」
と書いたが,√2とかの代数方程式の解の無理数をいくら動員しても自然数の濃度と同じといえる.
実際に濃度がでかいのは,「無理数」の中でも代数方程式の解にならない円周率や自然対数の底である「超越数」の濃度だが,個々の無理数が超越数であるかどうかは難しい問題で「超越数」とわかっている無理数は数えるほどしかない.
たとえば,小数0.101001000100001000001…は規則的に並んでいるから式を使って
$\frac{1}{10}+\frac{1}{1000}+\frac{1}{1000000}+\frac{1}{10000000000}+\frac{1}{1000000000000000}+\cdots$
つまり
$\sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{10^{\frac{n(n+1)}{2}}}$
と書ける.
規則的だが,その規則性から循環しない無限小数であることがわかる.したがって,無理数であることは明白だが,これが代数方程式の解になるかどうかはわからない.(これは自分の知識・学力が不足しているだけかも知れぬが)
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