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\title{
\begin{flushright}{\footnotesize 受講番号 B217}\end{flushright}
\\
\vspace{3cm}
2001年度 \\
新教科「情報」現職教員等講習会 \\
報告書$\maru3$}\\
\vspace{3cm}
\author{
\begin{tabular}{ll}
区 分 & C\\
\\
項 目 & マルチメディアの基礎\\
\\
受 講 日 & 2001年8月10日\\
\\
講 師 名 & 佐々木浩志\\
\\
提 出 日 & 2001年8月29日\\
\\
提出者職・氏名 & 教諭 氏家 悟 \\
\\
所 属 & 県立東葛飾高校
\end{tabular}
}
\date{2001年8月29日}
\pagestyle{plain}
\begin{document}
\maketitle
\newpage
\section{ }\label{sec:0}
\begin{tabular}{ll}
報告者職・氏名 & 教諭 氏家 悟 \\
項 目 & マルチメディアの基礎\\
指導者 & 岸本 渡 \\
受講年月日 & 2001年8月10日 \\
報告年月日 & 2001年8月29日
\end{tabular}
\section{目的}\label{sec:目的}
昨今のIT化によって,マルチメディアは我々に身近な存在になってきた.
それゆえ,マルチメディアの捉えかたは人によって様々な捉えかたをされている.
教科情報では,マルチメディア作品を制作し,その方法や考え方の基礎を学ぶ.
\section{内容}\label{sec:内容}
\subsection{マルティメディア}\label{ssec:マルティメディア}
人によって様々な捕らえ方のあるマルチメディアを整理する.
まず,メディアには,出版,放送といった広い意味から,
フロッピディスクのような記憶媒体まで様々な場面で,
様々な使われ方をしている.
狭義のメディアは,
フロッピのような工学的な対象を言い,
広義のメディアはメディア産業のようなマクロな意味で用いている.
狭義のメディアも,表現,伝達,表示,知覚といった分類ができる.
表現メディアは,情報の記述形式,
たとえば文字コードや画像などの符号化を指す.
伝達メディアはたとえばフロッピや CD のような情報の蓄積,伝達手段を言う.
さらに表示メディアは情報の表示や伝達の手段,
知覚メディアは人の知覚の為の手段でたとえば,
文章や写真などはこれに属する.
さて,そのメディアを統合したものが,
単純にマルチメディアというわけだが,
まず,どのような情報もすべてディジタル化されるということが
統合するためのキーワードである.
かつて,文字情報や写真は出版,音声はラジオ,
動画はテレビというように情報の種類によって,
使われるべき狭義のメディアは分かれていた.
マルチメディア化とはそれらすべての情報をディジタル化することにより,
コンピュータ上に一本化され,同一レベルで扱えるようになることである.
また,通信技術の発達によりそれまで情報の発信者,
受信者が別れていたものが,
インタラクティブに情報のやり取りが可能になったのが,
現在のマルチメディアの特徴であるといえる.
さらにマルチメディアとはそのコンテンツも指す.
文字,音声,画像,動画等さまざまな手段により
最も適した形で表現されたコンテンツがマルチメディアである.
マルチメディアを実現するハードウェアの進歩も見逃すことができない.
10年前はデータのやり取りはフロッピが主体であったが,
マルチメディアの情報量は巨大なためCD, DVD といった
フロッピに変わる新しく安い媒体が開発され利用されている.
また,動画や音を扱うためのハードウェア,
たとえばサウンドボード,ビデオボード,
キャプチャー,MIDIといった機器も
マルチメディア化には必要となってくる.
さらに,作成やそれを見るためには,
ソフトウェアも対応していなければならないだろう.
表現された画像などの種類により,それぞれソフトウェアが存在し,
それぞれに利用上の利点や不都合な点がある.
\subsection{静止画}\label{ssec:静止画}
静止画は画素(色の点,pixel)の集まりとして表現されている.
それをディスプレーや紙に表示するのである.
画素を画素データのまま編集するソフトが,
ペイント系,フォトレタッチなどである.
それに対し,図形を図形のデータとして保持し,
編集するのがドロー系のソフトであるといえるが,
完成したら画素データに変換して,
汎用性を高めて使用するのが普通である.
画素データはそのままではデータサイズが大きいので,
それを圧縮して保存する技術が開発されている.
JPEG などが有名である.
\subsection{動画}\label{ssec:動画}
基本は静止画の集まりで,これはアナログ動画と同様である.
テレビは1秒に30フレームなので,
これが動画を作るときのひとつの目安になる.
静止画1枚1枚でもデータサイズが多いわけだが,
動画になると1秒間に30枚になる.
やはりこれもデータサイズを小さく圧縮する技術が開発されている.
\subsection{音}\label{ssec:音}
音は波でできている.
それを電流の波に変えたものがアナログ技術であった.
これをディジタル化することをサンプリングという.
短い時間で波の高さを測る.
その高さを数値化(量子化という)して記録する.
測るタイミングを早くし,量子化の段階を多くすれば音質が向上するが,
データサイズは大きくなる.
それに対して,MIDI は MIDI 機器やソフトが音を作り出すため,
データサイズが圧倒的に小さくなる.
当然生の音とは異なるうえ,
音源によって音のイメージがだいぶ変わる可能性もある.
\section{研究事項}\label{sec:研究事項}
マルチメディアはそれまでのばらばらに取り扱われていたメディアを,
ディジタル化によって統合したもので,
これは技術の進歩によってもたらされた情報革命である.
フロッピは「これ1枚に新聞○○ページ」などと
記憶容量を誇った頃もあったが,
動画を保存することはまず無理である.
静止画1枚,1ピクセルが24ビット(3バイト)の
色数(1677万色)を使うのが普通として,
横640×縦480ピクセルで900Kバイトを超える.
これで動画を作ると1秒で30枚なので,
1分間で180枚で165Mバイトを超える.
このように基本的にデータサイズが大きくなるのがマルチメディアである.
これを保存するためにフロッピに変わり,
CD, DVD などといったものが開発された.
しかしこれでもDVD でも15分少々の動画のみしか保存できない.
ここにハードウェアのみならず,
圧縮といったソフトウェア技術が開発され,
DVD に映画1本が入るようになった.
データを圧縮することにより,
静止画ならフロッピにも保存できるようになった.
また,このことはデータ通信においても,
データサイズの縮小は都合が良い.
動画ではさらに音声データも同時に記録するわけであるが,
音声データも基本的にはデータサイズが大きい.
音の波の高さを一定時間ごとに量子化してゆくサンプリングにおいて,
波の高さの段階数,
サンプリング時間によってデータサイズは大きく変わる.
CD の場合サンプリング周波数は 44.1kHz 16ビットの量子化で,
ステレオである.
つまり1秒間あたりのデータサイズは 172Kバイトになる.
750MバイトのCD には 74 分の録音ができることになる.
余談だが,これが電話音質の場合,
サンプリング周波数 8kHz で8ビット,
モノラルの量子化なので,1秒あたり8Kバイト弱である.
アナログ回線であっても現在の電話は電話局内でディジタル信号に変換され,
伝送されている.
つまり同様のサンプリングが行われ,
1秒に 64000bit のデータがやり取りできればいいことになる.
このディジタルデータを電話局と直接結ぶのが ISDN で,
その帯域が 64kbit というのは,音声伝達の規格が基になっているといえる.
さて,CD の例を見るまでもなく,
これを通信でやり取りしようとするとデータサイズが大きな問題となる.
ブロードバンド通信においてもデータサイズが小さいに越したことはない.
ここでも様々な圧縮技術が開発され利用されている.
音声データとはいえないが,音楽の表現に MIDI がある.
これは一つ一つの音について,高さ,長さ,音色,響き
その他をデータに持ち,
実際の音は MIDI 機器やソフトウェアで発するものである.
音声データではないので,実際の音を録音したものではないが,
データを並べるだけで音楽ができるという点では,
楽器ができなくとも作曲ができることを示している.
ディジタル化は単に便利なだけではなく,
このように様々な分野において,
敷居を下げる利点もあることも見逃せないことといえる.
さて,マルチメディアを扱うソフトウェアも,
使いやすいように様々な種類のものが出ている.
いくらディジタル化してデータが数字になっているとはいえ,
作成や編集で数値データを直接扱うことなどは到底不自然で考えられない.
やはり,静止画や動画ならその修正は画面上で行うわけだし,
音声データも音を聞きながら行うのが自然である.
つまり作成,編集ソフトウェアのマルチメディア化も当然不可欠なのである.
\section{考察}\label{sec:考察}
実際に生徒を指導する場面では,
限られた時間内にすべてのマルチメディアを深く扱うことは不可能である.
したがって,浅く扱いすべてのマルチメディアを網羅するか,
ひとつについて深く扱うかという選択になろうかと思う.
広く浅く扱うと,結局すべてが中途半端なまま終わるため,
一つだけは,深く立ち入るべきかもしれない.
しかし,そのことによって,扱わなかったメディアについても類推でき,
それなりに理解できるような,授業の組み立てを考えるべきであろう.
たとえば,静止画像の編集を深く行い,
その後,静止画像のぱらぱら漫画から動画を簡潔に説明すれば,
動画が静止画像の延長にあることが理解できるだろう.
また,たとえば,生徒の実習に取り入れられなかったメディアについては
演示にとどめるということでもよいだろう.
興味のある生徒は,
放課後や自宅などに自習できるようにすればよいのである.
さらに,マルチメディアの学習においては,様々な場面で,
総合的にマルチメディアを考察できるような配慮を取り入れれば,
知識が偏ることを防ぐことができるかもしれない.
たとえば,「ディジタル化」というキーワードによって,
すべてのメディアが統合できるということなどである.
\section{感想}\label{sec:感想}
人間の五感のうち,視覚と聴覚のメディアに関しては統合化した.
しかし,残りのひとつの触覚は,
最先端技術ではかなり研究が進んでいるようだが,
まだまだ一般に普及するには程遠いし,
味覚,嗅覚にいたってはまだまだ時間がかかりそうである.
味覚嗅覚は,分子が神経を刺激することによって知覚される.
コンピュータから分子を放出するか,
人間の味覚嗅覚神経にある種の錯覚をさせることを機械にやらせるわけだから,
単純に考えても難しそうである.
\section{参考文献}\label{sec:参考文献}
特にありません.
\end{document}
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