2011年10月21日金曜日

コンパクト

完備とは「コーシー列は収束する」と思ってたら,最近見た本には「有界な数列は収束する部分列を含む」と表現されていて,それを実数の連続の公理として利用していた.

これってBolzano-Weierstrassの定理だけど,まぁ,ここからコーシー列の収束がすぐに示されるから,これを「完備」と言っても同じこと.
で,連続の公理は同値が命題が山ほどあって,どれかを仮定すれば,他が証明される.

逆に,これに似た言い方で,定義するのが点列コンパクト.
「集合K の任意の点列が,Kの点に収束する部分列を持つ.」
だっけ.

実数なら,点列コンパクトと有界閉集合は同値.
さらに普通のコンパクトとも同値.(ハイネ・ボレル)
集合Kがコンパクトは,それを含む有限個の開被覆が存在すること.

でやっぱり,「コーシー列は収束する」完備とつながる.

なぁ~んてことが,試験監督しながら頭を巡ったw

コンパクトだとうれしいのが,数学IIIに出てくる中間値の定理とか最大値の定理が証明できること.(ついでにこいつらも連続の公理と同値)
区間縮小法を使う証明と,点列を使う証明とではどちらが便利かな.この辺は解析の本を手に取ると,必ずその方針と,連続の公理の取り方に着目してしまう.
以前,進学校の数IIIの授業では,Bolzano-Weierstrass から最大値の定理を証明したけど,どんな公理にしたのだったか.いや,「公理」なんて言わなかったかも.
この辺は,「教育的配慮」の問題になってくる.

当時の小テストの問題> 数学III抜き打ちテスト

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