2005年3月6日日曜日

排気量399cc

400ccのカタログを見ると,399ccとか 398ccになっている.
原付も49ccなどとなっている.
これは法律で400cc(50cc)を超えると違う免許になるからなのであるが,なぜ400ccジャストで作らないか.

作らないのではなく,作ることができないのである.
いや,工作できないというわけではなくて,「カタログデータ」で400ccジャストに出来ない.

円筒型のシリンダーのボアやストロークのカタログデータは 0.1mm刻み.
そして,そこから計算する容積計算で必ず無限小数の円周率 3.14159265 を使う.
さらに,カタログに記載する排気量は小数切捨てだからである.

CB400SF や XJR400 の場合
ボア55.0mm,ストローク42.0mmの4気筒
だから
π(5.5/2)^2×4.2×4=399.139347cc
の小数を切り捨てて 399cc という表示.

RZ50の場合
ボア40.0mm,ストローク39.7mmの1気筒
だから
π(4/2)^2×3.97=49.8884913cc
の小数を切り捨てて 49cc という表示.

法律では「400ccを超えると大型二輪免許が必要」となる.
カタログで400ccと表示する二輪車は,400を超えた小数を切捨てて400ccになっているはず.
これだと,400を超えているので,大型二輪免許が必要である.

たとえば,CB400のストロークを0.1mm伸ばすと
π(5.5/2)^2×4.21×4=400.089678cc
の小数を切り捨てて400ccであるが,400ccを超えているため大型二輪免許が必要となる.

RZ50のボアを0.1mm広げると
π(4.01/2)^2×3.97=50.1382456 cc
の小数を切り捨てて50ccであるが,50ccを超えているため原付二種の分類となり普通二輪(小型限定)免許が必要となる.

円筒形のシリンダーを使い,そのサイズを0.1mm刻みのボア・ストロークでカタログに載せた場合,そこからの容積計算に無限小数の円周率を使うため,排気量は必ず1cc未満の小数がでてくる.
計算結果をジャスト400ccにすることはできない.

1辺8.00cmの正方形のシリンダー(?)に,ストローク6.25cmのクランクなら,ジャスト400ccになり,堂々とカタログに400ccと載せられ,「400cc以下」に合致するので普通二輪免許で乗れる.

あるいは,カタログに掲載するのを数値ではなく「円周率πを含んだ式」にすればいいのである.
ボア55mm ストローク$\frac{16000}{121\pi}$(およそ42.090563462319427641357689486946)mm なら排気量は
$4\times\pi\times(\frac{55}{10}\div 2)^2\times\frac{16000}{121\pi}$
でπが約分されジャスト400ccとなる.

2 件のコメント:

  1. なるほど・・・・考えもしませんでした。言われてみるとそうですネ^^;シリンダーが正方形ってできるのかな?摩擦が大きそう。でも、399ccを400って言うと得した気分だけど、例えば1093ccを1000と言われると損した気分(--;

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  2. 正方形のシリンダーは無意味でしょう.
    たかだか0.5cc程度の排気量のために,あらゆるものが犠牲になる感じ.
    正方形だと力が均一にかからないから,強度を上げなければならないし,寿命も短そうだし・・・よいことはなさそうですね.
    1093 は 1100って言わないかな.
    私のXJR1300 は 1284ccです.でもリッターネイキッドでひとくくり.
    車のスターレット1300は 1334ccでした.

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