夏休み前半だけで,13日間出張した. 忙しくて,日記をサボっていたので,まとめて書いておくかな.
出張は情報教育関係で2日, 教育課程の数学科と情報科それぞれ1日ずつ, フェンシング米沢遠征4日,インターハイ5日.
教育課程(数学)で行った千葉女子高校で野良猫が昼寝をしていた.
さて,当日の発表の観点別評価の実践例を聞くと, 「すごいな」と思ったし, 多様化した生徒のためにも是非実現すべきだと思うが, 高校の数学でやるには,どうしてもパワーがいる.
だれかパワーがある人が旗を振れば実現するのだろうが, 平均年齢が高くなって,なかなか旗を振る人が出ない.(お前がやれ→おれ来年情報だもん)
すると今まで通りの,ペーパーテスト中心の評価になってしまうのだなぁ.
XJR に100円ショップで買ったパフパフホーンをつけた.
普通のホーンは,高速道路でも聞こえる「大音量」がでる.
それも親指で小さいボタンを押すから,「プッ」と小さい音で鳴らすのが難しく, 「びぃぃぃー!」とけたたましいのだ.
これが,街中でゆっくり走るときや,歩道を押して歩くときに,歩行者に存在を知らせるのに困ってしまっていた.
モーターがかかっていれば,空ぶかしして知らせるが,どうも下品でいやだった.
100円ショップで見つけたとき,「これだ!」と思い,早速購入. 取り付けるには込み入った場所だったので,ちょっと取り付けに苦労したが, まぁ壊れても100円だからと,ぐりぐりと押し込んで取り付けたら,ぴったり.
これで,「ぱふぱふ(ちょっとどいてねー)」と知らせると,笑いも取れそうでナイス,
米沢へは4日間の遠征.
高体連などの公式戦ではないので,生徒には一切補助が出ない. とにかく安く上げる工夫を優先. 生徒の移動には青春18きっぷを使った.
宇都宮,黒磯,郡山,福島で乗り換え,7時間かかる.
生徒はやることもなく,小学生状態(^^)
「おまえら,どこの小学生だぁ?」
新幹線なら2時間半で着くが,1万円以上かかる.
特急を使わなくても5千円を越えるが,この切符なら半分以下である.
そうそう,黒磯直前は電車が停電して,非常灯が点灯する.
直流区間から交流区間に電源が切り替わるのである. (常磐線の取手の先もそうなる.)
私のような鉄道マニアなら気になる場所ではある.
直流電源の車両は交流車に比べ安くあがるが, 線路沿いの電源設備がたくさん必要になる. そのため,都市部では採算が合っても, 電車の本数の少ない地方では設備が無駄になる. したがって地方では,送電効率が良く設備の少なくてよい交流電源になるのだ.
そのため,両方の区間を走る電車も両方の電源に対応している.
しかし,同時に異なる電源をつなげられないので, 切り替わる場所には,「電車の長さ」よりも長い「無電源区間」があり, そこを慣行運転で通り過ぎる.
もし,無電源区間で停止してしまったら,電源の不要なディーゼル機関車で引っ張ってもらう必要がある.
黒磯から先の区間しか走らない電車は交流専用車である.
福島からは奥羽本線だが,これは山形新幹線と線路を共用しているため, 線路の幅は新幹線規格である.
京成電鉄の車両も,線路の幅だけなら新幹線と同じだが, この線路は,トポロジカルに東北新幹線に接続している.
といっても当然のことながら,この車両は新幹線の設備がないので, 新幹線の線路は走れない.
新幹線は元々「信号がない」鉄道で,ATC で走るのだが, 山形新幹線は線路だけが幅広い在来線を走る. したがって,新幹線ではあっても,信号を使う.
さらに,「単線」である.
米沢駅などは,新幹線は1番線のみ上り下りとも使うという,新幹線にとっては「単線駅」であった.(在来線は2,3番線を使い,通過待ちをする.)
米沢では,忙しかった.別にフェンシングじゃなくて.
インターハイの2日後に,ある研修会の講師を頼まれていて,その準備に大忙し.
パソコンと,事前に集めておいた資料を使い, 体育館隣のココスで昼食からドリンクバーでねばる.
「Excel VBA で Lisp を走らせ,それで Godel の Incomplete Theorem の証明をしよう!」
という遠大なる演題.
まずは N88BASIC で書かれた Lisp を VBA に移植する作業で, とにかく米沢にいるうちに,最低でも Lisp が動くようにがんばった.
VBA で Lisp >> N88BASIC で書かれた LISP を VBA に移植
VBA は N88BASIC の 行番号つきソースが,そのまま動く. とりあえず,エラーになるのは print 文くらいなものである.
そこだけをエクセルのセルを使うように書き換えれば, 昔たくさん書いた N88BASIC(いわゆる NEC の PC98 とか) のソースがそのまま通るというのはすごいことだと思った.
さらに,VBA のスクリーンの強力なデバッグ機能のおかげで, N88 のデバッグより楽チン.
さて,8月のはじめは教育課程(情報)の出張.
ある学校の1年間の実践例が,うちの学校の来年の内容にぴったり.
知り合いだったので,「パクらせてね」「どうぞどうぞ.」
そして,進路室の当番のため,久しぶりに出勤. 出張関係の書類を整理して,インターハイの準備.
インターハイ移動当日は,午後の飛行機だったので, 午前中は数学部会の出張. 昼に海浜幕張駅から羽田空港行きのバスに乗る.
空港行きのバスは,乗り換えは不要だし,出発ロビーに横付けするから便利だなー
夕方到着.翌日,監督会議は13時.開会式集合が15:30 ということで,午前中,鳥取市内散策.
開会式や監督会議などの会場.
昼食をとっても,まだ時間があったので, 図書館に入る.
鳥取県の予習でもすべきなのだろうが, インターハイ後の研修会のネタ集め.
不完全性定理関係の本は,知っているものばかりで使えない.
すると去年出たばかりの,ハーディ「不等式」(シュプリンガー数学クラシックス )の訳本があったので手に取る.
原書の初版は 1934年.この訳本は1953年の第2版の邦訳.
不等式の切り口で,数学を多角的に見る. あぁコーシー・シュワルツってこういうことなのね, とか,それらの微積分への拡張とか,相加相乗平均の拡張とか勉強になった.
買いたい本の一つだと思ったが,シュプリンガーの本って高いよなー. それに,自分の寿命と家にある,読みたいけどまだ全部読んでいない数学書を考えると二の足を踏んでしまう.
監督会議では,プログラムが手元にない.
「今日の夕方には,他の諸々のものと一緒に宿に届ける」とのこと.
なのに,「プログラムの○○ページの・・・」とかの説明. 受付で余分にもらえるようにはなっていたが, 荷物が増えるだけだからいらねーよ. プログラムなしで参加.
すでに行われた抽選について,了承を取ったり等,ちょっと時間が延びる.
開会式は大ホールで. 鳥取県の高校による,地元の民謡による傘を使った踊りが披露された.
そういえば,同じ傘が鳥取駅の改札口にもあった.
さて,試合は2日後.翌日は丸々あくので,砂丘を見に行く.
生徒は,練習後は試合を見たいということで,一度体育館に行ったあと,自分だけ砂丘へ.
駅前からバスで.市内からだと4km くらいかな.
ラジコンのグライダーを飛ばしている人がいた.
砂丘に海から風が吹きつけ,上昇気流が発生しているから,格好の遊び場所.
すると,トンビも遊び始めた.
パラグライダーも.
最後は,旅客機も来たぞ.
砂丘上空,鳥取空港へのアプローチコースなのだろう.
お父さんは,家族サービスが大変,
帰り道,バスの時間がうまく合わない.4km なら歩いて帰ろう. しっかり水分補給. 砂丘で熱中症になり,担架で運ばれている人がいた.
自分は熱中症予防に,朝からかなり水分をとっている. ペットボトルのスポーツ飲料だけでこの日は500を6本.3リットル. もちろん,朝食時も昼食時も積極的に水を飲んだから,1日で4リットルは超えただろう.炎天下は単車で慣れている. のどが渇く前に(のどが渇いたらすでに脱水症状)こまめに水を取り, 日陰を見つけては休憩して体温を下げるのかコツ.
あちこち寄り道をしたり,日陰で休憩して体温を下げながら歩く.歩く.
「歌碑」が3つくらいあった.あと,江戸時代の旧砲台とか. 一応写真に取ったけど,別に面白くないから載せない.
面白いのは,
旧砲台を探すのに道のない林の中を歩いたら,キジがいた.(写真は逃げられた後)
とか,
おもしろい看板とか
そういえば,関東の看板は「そば・うどん」,関西では「うどん・そば」だとテレビでやっていたなぁ.
横長の標識があった.
いろんな方向から見えるようになっているわけだ.
「ロマン」という店らしいが・・・
鳥取県に住んだら,ここに車検に来よう! (だから・・・?)
ナンバーの字体ってちょっと変わってる.「愛媛ナンバー」なんかはよくみるとすごいよなー
こんなところにも「傘」
自販機でペットボトルを買っていると,猫がいたので追いかけると, たくさん昼寝していた.
全部で7匹いた.
美術館があったので,立ち寄り,1時間ほど休憩.
古美術品とかがメインかな. あんまり興味のある分野じゃないけど, とにかく展示品はたくさんというより大量. 全部をくまなく見るには1日では足りないだろう.
次に鳥取城址公園に寄り道.
県立博物館もあったが,もう入館時間を過ぎていた.
それでもいろんな説明のたて看板で勉強になる.
吹奏楽の練習のボントロがいい音をしていたので,近づいてみると, 県立高校が城跡の石垣の上に建っていた.
堀には,鯉,鴨,白鳥など.いいところだなー
りっぱなお屋敷発見
隣の病院の院長の自宅らしい.
「わらべ館」という施設の入り口にあった.
なぞの看板.
だんどり中・・・わかりやすい
は
高く買います.
店の名前は木に隠れています. 看板には店の地図が描いてあるのですが,たどり着いた人にとっては意味があるのかな?
あ,駅に戻るのにあれば便利か.
さて,初日の試合結果.千葉県勢はM高女子の一人を除いて, 全員ベスト64で敗退.
試合2日目.フルーレの決勝.M高女子選手は結局3位!
つづいて,生徒の出場するサーブル.
予選全敗・・・まぁ鳥取にこれたからOK.
最終日も飛行機は午後4時だから時間の余裕はある. 生徒は砂丘でも見に行くという.
私は,翌々日の講義の資料作りを本格的に開始. ホテルをチェックアウトした後,昼までホテルのロビーで作業.
とりあえず,Lisp は動いているようなのだが, 自分には Lisp の基礎知識がない. いろんなサイトを巡って,とにかく Lisp の基本的な使い方を身につける.
自分のプログラムのエラーなのか,Lisp のエラーなのかがわからないので, フリーの Lisp インタプリタを入手し,比べる.
また,不完全性定理を Lisp で証明した本がすべて載っているサイトを読み始める.
日本語訳も出ているが,とてもいまからでは間に合わない. というかどっちにしても精読は無理なので,斜め読みで必要なところを拾っていく. これこれ
昼になって中断.空港へ.1本早いバスで到着.
もう,「お子ちゃま」だから「飛行機を見に!」早く来たのだ.
さて,鳥取空港はtaxi がない. あ,自動車の taxi はいっぱい走っている. そうではなく,離着陸のために飛行機が通る道がない.
着陸したら,滑走路を Uターンして,滑走路上を taxi して,エプロンに来る.
離陸するときは,滑走路を taxi して端まで行き,Uターンして滑走を始める.
つまり,その間は他の航空機は離着陸できないのだが, まぁ1時間に1便くらいだからまったく問題ないようだ.
taxi
Uターン
離陸!
ローテーション(引き起こし)
生徒が空港に来た.結局体育館で試合を見て,砂丘には行かなかったようだ. まぁ先に体育館に行ったら,時間はなくなるだろう.
その後自分の乗る A320 も到着.
整備中(窓拭き)
定刻の18時に羽田到着.
翌11日は講義に使う,家にある本を選ぶ.
相手は数学教師だが,この分野はみんな触れたことがないだろうから, 広瀬健「ゲーデルの世界」あたりが無難かな.
「ゲーデルの証明の全訳が出てるよ」といえばいいし.
わかりやすさなら,最近出たいろんな本,吉永良正のブルーバックスとかレイモンド スマリヤンの本とかがいいかもしれない.
で,「ゲーデルの世界」で説明することにして, その中から使えそうなところをチェック.
当日.実際は,1時間しか時間がないから, まず,数学基礎論の雰囲気を本を大写しにしながら見せて, 自分の考えや気づいたことを説明.
不完全性定理の証明のアイディアを説明して,あとは Lisp
VBA でLisp インタプリタが動く!
だけでおもしろがってくれた.
で,Lisp で不完全性定理を証明するサイトを紹介して, 「あとは自分でやってね.」で終了(爆)
1時間なら,こんなもんでしょ.
さぁて,余った青春18きっぷを使って, あしたから,どこへ出かけるかな.
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