一般向けの数学のイベントに参加してきた.
講師は飯高先生.ラマヌジャンの話題を中心に.
最後の質問コーナーもいろいろ出てきて面白かった.
「4万キロに赤道にベルトをつけて,そのベルトを2πフィート長くすると,地球との間に1フィート隙間ができる」
ラマヌジャンの家庭教師時代のエピソードの中の話題だが,そんなに隙間が空く理由がわからないとの質問.
「地球などというから,話が見えなくなる.半径rの円周は 2πr.半径を h 大きくし,半径 r+h の円周は 2π(r+h)
円周の差は 2π(r+h)-2πr は 2πr が消えて,残りは 2πh.これが抽象・数式の力.」
「lim_x→0 x/x の極限は 0÷0 となるのでは」
「x→0 というのは,x≠0 を仮定しているから,x≠0 のとき x/x=1で, 1 の極限はいつも 1」
とバッサリ.
「円周を直径で割ったのが円周率で,巻き尺で円周を測り,物差しで直径を測って計算してもそんなに桁数が正確といえないのでは」
ラマヌジャンの発見した,円周率を表す収束の速い級数に関しての質問だろう.
一般の人の素朴な疑問だろうな.
「どんな大きさの円でも成り立つのは不思議といえば不思議.それを相似ということで数学は片付けてしまう」
ライプニッツやマチンやラマヌジャンの公式が,円周率を表すというのは,別に証明されていることで,実測とは無関係.
「紀元前1年の・・・」
「暦の話は,天文学の木下先生に訊いて.」
「ゼータ関数,
ζ(2) = 1 + 1/2^2 + 1/3^2 + ・・・=π^2/6 >以前の記事「sin の因数分解」
ζ(4) = 1 + 1/2^4 + 1/3^4 + ・・・=π^4/90
と偶数の時はわかっているけど,
ζ(3) = 1 + 1/2^3 + 1/3^3 + ・・・
などは,どうなんですか.」
「ζ(3)が無理数だというのは証明できているが,閉じた式は求められていない.
ζ(5)などは全く謎.
ζ(3) に一生をささげた人もいたようだけど,数学者はそんなできない問題はやらない.
できる問題だけ相手にする.」
高校生も数名来ていて,先生の著書をもらっていた.
山手線,鉄ちゃんは外回りに乗る理由がそれですね.笑
返信削除今度の山手線,なんかトラブっているようですが,かっこいいっす.
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