2005年6月23日木曜日

砲弾の加速度

米軍のVT信管に使われた真空管は2万Gに耐えるように作られたというが,具体的に戦艦大和の砲弾の射出加速度を計算してみる.


速度0から,加速度 a で t 秒間加速したとき
動く距離 L=0.5at^2
速度 V=at
なので,動く距離が砲身長,速度が砲弾の初速となり,a, t の連立方程式を解くことになる.

主砲 砲身長:20.7m,初速:780m/秒
のとき t=0.053秒,a=14695m/s^2
1G は 9.8m/s^2 なので,1499G

副砲 砲身長:9.3m,初速:920m/秒
のとき t=0.020秒,a=45505m/s^2
4643G

実際は,炸薬の点火直後に炸薬が燃焼するに連れてガス圧が上昇すると同時に加速度が増し,燃焼終了時点の加速度が最大で,その後砲弾の移動によって砲身内のガス圧が下がって加速度は小さくなるはずなので,1500Gの一定ではないが.いずれも2万Gにはとうてい達しそうもない.

小さい銃ほど,弾丸が小さく加速度は大きい.
銃身が15cm=0.15m のピストルから発射された弾丸の初速が 300m/秒なら
t=0.001秒,a=300000m/s^2
30612G

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