タイタニックのSOSの再現
「坂の上の雲」に出ていた日露戦争の無線機(三六式無線電信機)では,コヒーラ検波の印字受信であったが,タイタニックの事故はその7年後なので,鉱石検波の音響受信が実用化していた.
実際,日本の海軍の四三式無線電信機は「瞬滅火花式送信機と音響受信可能な鉱石式受信機」とwikipedia にあったけれど,明治43年は1910年でタイタニックの2年前だから,音響受信は可能であった.
しかし,wikipedia には,タイタニックはコヒーラ検波とある.コヒーラは音響受信は多分そのままではダメ.印字器の代わりにベルでもつなげば音になるだろうが.
したがって,上記の再現音は,タイタニックの火花式送信機から発した電波を,当時最新鋭の鉱石式検波器で受信すれば,そんな音になるという再現だろうな.
火花式送信機の電波は,空中放電による電磁波の発生なので、雷の雑音や車のイグニッションノイズが連続したようなものである.つまり強力な連続ノイズを発生させての通信である.
音響式といっても,雑音の断続を聞くような,上記の再現動画の通りなのだろう.
雑音電波の断続だから,鉱石検波器で雑音の断続に再生されるけれど,のちの真空管で発生させた,今のモールスに近い電波は,鉱石検波器では音にならない.(その代わり音声を乗せられて,鉱石検波で音声が再生する)
火花送信機に興味がありましたので、とても参考になりました。ありがとうございます!
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