公理から証明するスタイルではこちらのような書き方になるが,ここでは素朴な書き方をしてみた.
1.0+0=0 の理由
0とは(0の定義とは),「どんな数に 0 を足しても変わらない」という数.
つまり「すべての数 a に対して a+0=0+a=a が成り立つ」
が 0 の定義,数学的な 0の意味である.
もう少し正確に書くと,
公理:「すべての数a に対して,足しても変わらない数が存在する.」
に対して,
定義:「その数を0と表記する」
という手順を踏んだものになる.
ちなみに「足しても変わらない数」のことを「和の単位元」という.
もちろん a=0 でも成り立つので,0+0=0
2.0-0=0 の理由
引き算の定義は足し算の逆算
「a=b+c ⇔ a-b=c」が引き算の定義
ここで a=0,b=0,c=0 で考えると
0=0+0 ⇔ 0-0=0
数の公理ではもう少し違う.
まず和の逆元の存在.
公理:「すべての数 a に対して,足すと和の単位元0になる数が存在する」
定義:「a に対してその数を -a と記述する」
つまり「a+(-a)=(-a)+a=0」
その上で
定義:「a+(-b) を a-b と略記する.」
この公理について,a=0とすれば 0 に対して -0 が存在して
「0+(-0)=0」とでき,「0+(-0)=0-0」と略記できるから「0-0=0」といえる.
3.0×0=0 の理由
まず「0倍したらなんでも0」である.
つまり「すべての数 a について 0×a=0」 が成り立つ.
その理由はまず 0=0+0 だから
0×a
の 0 を置き換えて,
0×a=(0+0)×a
これを展開して(分配法則の公理),
0×a=(0×a)+(0×a)
となるが,この式は 数「(0×a)」 が足しても変わらない数を表している.
ちょっと式が大きくて見づらければ,(0×a)=M とすると,
M=M+M
なので,数Mは足しても変わらない数を表している.
足しても変わらない数は0の定義より 「0」 と等しいはずである.
よって 0×a=0.
「0倍したらなんでも0」といえる.
ここで a=0 とすれば,0×0=0
4.0÷0 は定まらない理由
まず割り算は掛け算の逆算である.
割り算をするとき,必ず掛け算の九九を暗誦することからもわかる.
つまり 12÷3=4 である理由は 12=3×4 だからといえる.
ここで0÷0=□ とするると 0=0×□
でなければならない.
0倍して0になる□はすべての数で定まらない.
つまり,0÷0 の答えは定まらない.>0で割る計算,0除算,割り算の意味
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