つづき
三角関数の sin や cos は -1 以上 1 以下なわけだが,虚数の三角関数はすべての複素数値をとることができる.
前回は三角関数の値が虚数の場合の,角(虚数)をもとめたが,角が虚数なら関数値が -1 より小さい実数や,1より大きい実数にすることができる.
たとえば,
\sin \theta=2
となる虚数\thetaがある.今日はそれを求めてみるか.
前回書いたように,
\sin \theta=\frac{1}{2i}(e^{i\theta}-e^{-i\theta})
なので,
\frac{1}{2i}(e^{i\theta}-e^{-i\theta})=2
となる\thetaを求めてみる.
両辺を 2i 倍して
e^{i\theta}-e^{-i\theta}=4i
両辺を e^{i\theta} 倍すると,e^{-i\theta}e^{i\theta}=e^0=1より
(e^{i\theta})^2-1=4ie^{i\theta}
(e^{i\theta})^2-4ie^{i\theta}-1=0
このe^{i\theta} の2次方程式を解くと,
e^{i\theta}=2i\pm\sqrt{(-2i)^2+1}=2i\pm\sqrt{-3}=2i\pm\sqrt{3}i
±は面倒なので,+だけを計算.(-も同様)
e^{i\theta}=2i+\sqrt{3}i=i(2+\sqrt{3})
=(2+\sqrt{3})(0+1i)
\theta=x+iyならi\theta=ix+i^2y=-y+ixより
e^{i\theta}=e^{-y+ix}=e^{-y}e^{ix}=e^{-y}(\cos x+i\sin x)=(2+\sqrt{3})(0+1i)
したがって,
e^{-y}=2+\sqrt{3}
\cos x =0,\ \ \sin x=1 から x=\frac{\pi}{2}
e^{-y}=2+\sqrt{3}
から
\frac{1}{e^{y}}=2+\sqrt{3}
e^{y}=\frac{1}{2+\sqrt{3}}=2-\sqrt{3}
y=\log(2-\sqrt{3})
ゆえに,
\theta=x+iy=\frac{\pi}{2}+i\log(2-\sqrt{3})
つまり,
\sin\left(\frac{\pi}{2}+i\log(2-\sqrt{3})\right)=\sin(1.5708+1.31696i)=2
である.
他にも,
\sin\left(\frac{\pi}{2}+2\pi+i\log(2+\sqrt{3})\right)=\sin(7.85398-1.31696i)=2
などがある.
このように,三角関数は,すべての複素数で定義された複素数値の関数なのである.
>つづく
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三角関数の sin や cos は -1 以上 1 以下なわけだが,虚数の三角関数はすべての複素数値をとることができる.
前回は三角関数の値が虚数の場合の,角(虚数)をもとめたが,角が虚数なら関数値が -1 より小さい実数や,1より大きい実数にすることができる.
たとえば,
\sin \theta=2
となる虚数\thetaがある.今日はそれを求めてみるか.
前回書いたように,
\sin \theta=\frac{1}{2i}(e^{i\theta}-e^{-i\theta})
なので,
\frac{1}{2i}(e^{i\theta}-e^{-i\theta})=2
となる\thetaを求めてみる.
両辺を 2i 倍して
e^{i\theta}-e^{-i\theta}=4i
両辺を e^{i\theta} 倍すると,e^{-i\theta}e^{i\theta}=e^0=1より
(e^{i\theta})^2-1=4ie^{i\theta}
(e^{i\theta})^2-4ie^{i\theta}-1=0
このe^{i\theta} の2次方程式を解くと,
e^{i\theta}=2i\pm\sqrt{(-2i)^2+1}=2i\pm\sqrt{-3}=2i\pm\sqrt{3}i
±は面倒なので,+だけを計算.(-も同様)
e^{i\theta}=2i+\sqrt{3}i=i(2+\sqrt{3})
=(2+\sqrt{3})(0+1i)
\theta=x+iyならi\theta=ix+i^2y=-y+ixより
e^{i\theta}=e^{-y+ix}=e^{-y}e^{ix}=e^{-y}(\cos x+i\sin x)=(2+\sqrt{3})(0+1i)
したがって,
e^{-y}=2+\sqrt{3}
\cos x =0,\ \ \sin x=1 から x=\frac{\pi}{2}
e^{-y}=2+\sqrt{3}
から
\frac{1}{e^{y}}=2+\sqrt{3}
e^{y}=\frac{1}{2+\sqrt{3}}=2-\sqrt{3}
y=\log(2-\sqrt{3})
ゆえに,
\theta=x+iy=\frac{\pi}{2}+i\log(2-\sqrt{3})
つまり,
\sin\left(\frac{\pi}{2}+i\log(2-\sqrt{3})\right)=\sin(1.5708+1.31696i)=2
である.
他にも,
\sin\left(\frac{\pi}{2}+2\pi+i\log(2+\sqrt{3})\right)=\sin(7.85398-1.31696i)=2
などがある.
このように,三角関数は,すべての複素数で定義された複素数値の関数なのである.
>つづく
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