「標準偏差って何ですか?」
データの平均との差を2乗して,その平均を出して平方根.
という計算は知っている.
「でも出てきた値は一体何を表しているだろう.」
という質問と受け取った.
「50,50,50,70,70,70 の平均は?」
「60」
「じゃ,この6個のデータは平均の回りに,どれくらい散らばっている?」
「プラマイ10」
「それじゃ次に,40,40,40,80,80,80 の平均は?」
「60」
「そう,さっきと同じ60だね.じゃデータは平均の回りに,どれくらい散らばっている?」
「プラマイ20」
「その10とか20ってのが標準偏差だよ.実際に計算してごらん.」
計算
(50-60)^2+(50-60)^2+(50-60)^2+(70-60)^2+(70-60)^2+(70-60)^2
=10^2+10^2+10^2+10^2+10^2+10^2
=600
600÷6個=100
標準偏差√100 = 10
(40-60)^2+(40-60)^2+(40-60)^2+(80-60)^2+(80-60)^2+(80-60)^2
=20^2+20^2+20^2+20^2+20^2+20^2
=2400
2400÷6個=400
標準偏差√400 = 20
「我々の散らばり具合の感覚に合っているでしょう?散らばり具合を数値に表したものが標準偏差だよ.
『50,50,50,70,70,70』と『40,40,40,80,80,80』は同じ平均だけれど,前者の散らばり具合が10,後者が20.それに標準偏差と名づけたのだよ.」
ついでに,
「30,40,50,60,70,80,90」
の平均 (30+40+50+60+70+80+90)÷7=420÷7=60
(30-60)^2+(40-60)^2+(50-60)^2+(60-60)^2+(70-60)^2+(80-60)^2+(90-60)^2
=900+400+100+0+100+400+900
=2800
2800÷7個=400
標準偏差 √400=20
つまり,
「30,40,50,60,70,80,90」
と
「40,40,40,80,80,80」
は平均も標準偏差も同じ.
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